マンデルブロ集合

マンデルブロ集合は,1980年に初めて提唱されました.これは,単純な規則を何度も繰り返すことにより複雑な現象が現れることを示したものです.マンデルブロ集合は,c = x + i y のすべての値について,初期値をz = 0としてz = z2 + c を繰り返すことで生成されます.異なる複素数c についてz2 + c を繰り返して生成される点の多くは,無限大に発散します.無限大にならないものがマンデルブロ集合です.

説明

xy の値域を変えて異なる領域のマンデルブロ集合を見てみましょう.

Xmin Xmax
Ymin Ymax

ビジュアル化


説明

ベノワー・マンデルブロ(Benoit Mandelbrot)は,しばしばフラクタルの父と呼ばれ,ほとんど自力で自然界の新しい幾何学的構造を打ち立てました.この物理学を基盤とした新しい数学は,基本的に我々の宇宙に対する見方を覆しました.これは,単純なルールを使って複雑な構造を作成するという概念に基づいています.マンデルブロは,フラクタルとは「自己相似性をもつ不規則な幾何学的形状である」と述べています.1967年に発表した「How long is the coast of Britain? Statistical self-similarity and fractional dimensionally?」という論文の中で,マンデルブロは長さの概念は測定機器によるとしました.例えば,海岸線の次元は,滑らかなカーブの次元(1次元)と滑らかな曲面(2次元)との間のどこかになると提唱して,フラクタル次元の概念を紹介しました.


この内容はStan WagonによるThe Mathematical Explorer に基づいています.

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